工藤新一への挑戦状 もとい実写版



序盤で実写になった機会を利用して遊ぶだけ遊んだ後、コナンをコナンたらしめる要因である挑戦状とか爆弾とか言葉(名前)パズルとか、睡眠薬やら一番あやしくないやらの理由より犯人を特定し、そいつの言動に注目してると「彼女」とか、あえてハイリスクな行動をとりまくる犯人とか、あんまり決定的でないところで自白する犯人とか、「やたらと条件のきつい密室→犯人による誘拐は不可能→逆転の発想→蘭が自分から脱出するしかない→手段は園子を使った脅迫 というところまでは誰でもたどり着く。ここでコナン初心者だと「蘭がドアから出たときに警察が気づかないのはおかしい」とかいう至極まっとうな事柄にぶちあたり、この仮説を破棄せざるを得なくなり、えんえんと悩む羽目になる。んで結局そこ無視かい」、っていう流れによる定番の初心者ハメもちゃんと盛り込まれているわ、しかも、鏡の欠片を発見した段階で「鏡トリックで箱を開けて覗き込んだ本人が自分の顔が映ることにより気づかないのはおかしい。ゆえに第一の誘拐時から蘭は脅迫されていた」とかいう結論におちいる罠も用意されてるし(この場合一応結論が出てしまうのでさらに気づきにくい)、ちゃんとコナン独自の面白さを真に理解している人が脚本書いてる感が満々であまりにも名作。
 もういっそのこと黒い人も出しちゃえばよかったんじゃないかなぁ、とか思ったり。