ライトノベルと作問部(情報編)
『ライトノベルは情報の問題を作るのに非常に適した小説である』
という自分の漠然とした主張に共感してくれる人は、誰かいないものだろうか。
とは思うものの、そもそも競技プログラミング系の作問趣味を持っている人なんて、日本全国に1000人いるかどうか怪しいレベルなので、「作問趣味のあるラノベ読み」ないし「ラノベ読みな作問師」がはたして自分以外に存在しているのか、という点がまず問題になるのですが。
……まあ、そんなマイノリティーの嘆きは置いておいて。
実際問題、ライトノベルは、数ある創作物の中でも、かなり情報の作問に適したジャンルなのは間違いないと思います。
たとえば、以前自分が実プロに出題した学校の階段なんて、もう同名の原作小説の内容そのままで、ぶっちゃけ、何の工夫もありません(↓画像参照)。
もちろん、なにも具体例はこれに限ったことではなく、自分の問題ストックの中にも、「原作の該当箇所を、そのまんま情報の問題風に加工すれば、必然的に出来あがる問題」というのは、いくつもありまして。
そこまで行かなくとも、原作の設定を自然に厳密化して、「それらしい値を最小化したい」、とかやっておけば問題として成立、みたいな例は、挙げれば枚挙に暇がないです。
これは、自分のラノベ→問題加工力が高いとかそういう話ではなく、「該当部分を題材にして問題を作れば、誰もが似たような問題を作る」という話です。
というわけで、これは、ライトノベルの持つ性質、と言ってしまって差し支えないのではないでしょうか。どうだろうか?
で、肝心のその理由をざっくり言うと、
・そもそも、「若者向けエンターテイメント設定」と「情報の問題設定」の親和性は高い。
・「ライトノベルらしい小説」という言葉の意味合いが、他の小説ジャンルと比較してかなり広い。
・ライトノベルは、設定(の個性)を重視する小説である。
あたりが主要因であると考えます(※)。特に最後の項目の重要性については言わずもがな。
ちなみに、「SF・ファンタジーとかの方が適切では?」と訊かれたことがありますが、そいつらの特長はライトノベルも十分に持っているので、情報の作問に関しては下位互換と言ってしまって良いかと。
(※)「ライトノベルを他の小説ジャンルと並列に扱うのは、なんかズルくね?」という定番反論については、この際完全にスルー。
補足
まあ、正直な所、RPGってラノベ以上に作問に適した題材じゃね? とは思うのですけれども、自分はRPGを年に数本かじる程度しかやらないので主張不可能。
実際のところ、どうなんですかね?(ろーぷれゲーマーな作問師さんに向けた質問)