今年のライトノベル総括
・今年度(平成21年度)に出版されたライトノベルのうち、自分が読んだ作品(計150冊くらい)の中で特に印象に残ったもののリスト。
・印象に残った⇒面白かった・好きだ とは限らない。ただし逆は成り立つ。
・たまに昨年度のラノベが混じっているのは仕様です。
・物語の主題から外れたことばっかり語る感想が混じっているのは仕様です。
サクラダリセット(角川スニーカー文庫)
サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫)
- 作者: 河野裕,椎名優
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/05/30
- メディア: 文庫
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この人の短編を読むためだけに自分はザ・スニーカーを買っていると言っても過言ではない。
というわけで、待ちに待った河野裕先生の初長編。文体というか、あの雰囲気がすごく好み。
しかも自分の大好物なタイプの能力モノで、出した設定をきっちり活かしてくるので、良い意味で先が読める。
目新しさはないけれど、能力間シナジーの作りが上手いだけでもう満足。中野智樹+春埼美空のコンボとか、分かっちゃいるけどそれでもつい心震えてしまう。
面白い能力モノのバトルは、能力バトルモノのバトルよりも面白いのは、もはやお約束ですね。
会長の切り札(角川スニーカー文庫)
会長の切り札 一芸クラブに勝機あり! (角川スニーカー文庫)
- 作者: 鷹見一幸,KeG
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: 文庫
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鷹見一幸先生の新作にして、初の学園モノ。
オリジナルゲームで相手の学校とバトル。敵の方がスペック高いけど、そこは知略と作戦でハネ返せ! な、おおまかな設定だけ聞くと自分の趣向どストライクなゲーム小説。
なのだが、肝心の策士たる主人公コウメイ君の繰り出す作戦が常に何かおかしい。
「そのルールわりと自明な穴あるよねぇ!」とか「結局その行動に意味ないんかい!?」とかツッコみたくなること請け合い。
ところが描写だけ見ると「主人公=すげぇ策士」と散々作中で語られるので、その辺とのアンバランス加減が絶妙で面白い。いわば、天才軍師の謎思考にツッコんで楽しむ小説。
ちなみに、1巻〜2巻はまだ「よくよく考えるとおかしい」のレベルに留まっていたものが、3巻〜4巻ではついに「大抵の展開がことごとく自明におかしい」にまで至るので、初心者でも安心してツッコめます。
ゲーム小説としては邪道な魅せ方だけれども、もちろんこういうのも大好き。いわゆる、と学会的楽しみ方ですな。
<『自分と相手が交互におみくじを引いて、先に大吉を引いた方が勝ちゲーム』に挑もうとする生徒達の会話>
部員「生徒会長! このゲーム、我々推理研究会にお任せください!」
会長「君たちの能力と、おみくじを引くことに何の関係があるというのだ?」
部員「それが……あるのです! このゲームのために用意した200枚のおみくじを紹介するとき、奴は『元三大師御籤本に基づいて、大吉、吉、末吉、凶など7種類のおみくじがあります』と説明しました。この元三大師御籤本というのは、おみくじの元祖のようなものでして、この本によると、おみくじの割合は大吉が16%、吉が35%、凶が29%、残りの20%が小吉、末吉、半吉、大凶ということになっています」
会長「ほう、おみくじの割合はそんな風になっているのか、知らなかった。……ということは、あの200枚のおみくじの中に含まれている大吉の数は32枚ということか。引き当てる確率は高そうだな……わかった、君たちに任せよう。頼んだぞ!」
部員「お任せください!」
↑端的に言うとこんなノリの作品。
繰り世界のエトランジェ(角川スニーカー文庫)
繰り世界のエトランジェ〈第1幕〉糸仕掛けのプロット (角川スニーカー文庫)
- 作者: 赤月黎,甘福あまね
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/07
- メディア: 文庫
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まさかの彼女がラスボスでした。
これが言いたかっただけなので、次。
ペンギン・サマー(一迅社文庫)
- 作者: 六塚光,茨乃
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2009/04/20
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1つの事件に関して、断片的な情報が次々と提示されていく。
そして物語が進むにつれて、点と点は辺で結ばれていき、最後には連結グラフになる。そんな作品。
なのに、肝心のストーリーラインでここまでの軽さを保てているのはある意味脅威で、それこそが似たような構成のSF・ミステリ作品と本作との決定的な違いになっている。
荒唐無稽で軽妙な設定・文章と、極めて論理的な話の構成。この2つを融合させた名作。
バカだけど、意外とロジカル。こういう作品に出会えるからこそ、ラノベ読みはやめられない。
ヘヴィーオブジェクト(電撃文庫)
- 作者: 鎌池和馬
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/10/10
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ロボットが敵ロボットを撃破するのは確かに熱いけど、何の能力もない生身の人間がほぼ素手で敵の巨大ロボに挑んでぶっ壊す展開のほうが遥かに燃えね?
とは前々から思っていたんだけど、まさか本当にそんなテーマの本が出るとは。予想外すぎて吹いた。
この作品、一言で説明するなら「スペランカーと巨像」。圧倒的性能の敵巨大ロボ(しかも素早い)を、知恵と策略だけでぶち壊す話。
……まあ、とはいえ、作者はあくまでかまちーなので、ミステリ心のある凄い知略バトルを期待して買うと多分がっかりする。つーかい娯楽アクション活劇と割り切って読むのが吉。
相変わらず勢いと説得力だけはやたらあるので、面白いよ。
ロウきゅーぶ!(電撃文庫)
既刊4巻。例によって例のごとく、電撃大賞は銀賞が一番面白いの法則。
1人を除いて、ほぼ初心者だらけの小学生女子バスケ部員たち。
そんな彼女たちが、負ければ廃部という条件で、男子バスケ部とバスケ勝負をすることに。相手は、地区大会に優勝するほどの実力の持ち主だ。
ひょんなことから彼女たちのコーチをすることになった高校バスケ部エースの主人公は、作戦を練り、知恵を絞って、勝ち目のないバスケ勝負に活路を見出していく……。
という王道熱血知略型スポ根ストーリーなのにも関わらず、登場人物の年齢設定がアレだったせいで、担当さんが悪ノリし、ついでに時雨沢先生も悪ノリし、だいぶひどいことに。これはなんと良くできた逆地雷か。
それにしてもこの担当、てぃんくる先生の使い所を非常に良く心得ていらっしゃいます。
ああ、てぃんくる先生の絵が、輝いて見えるぜ……(言葉通りの意味で)。
2巻以降は、ぶっちゃけマンネリ気味なので、まあ。
ガーデン・ロスト(メディアワークス文庫)
- 作者: 紅玉いづき
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/01/25
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人喰い三部作に続く、紅玉いづき先生の最新作。
とある人が、紅玉先生のことを「貴族のような文章を書く人」と称していた。
なんだか、すごくしっくりきた。それだ、と思った。
末代まで!(角川スニーカー文庫)
末代まで! LAP1 うらめしやガールズ (角川スニーカー文庫)
- 作者: 猫砂一平
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/02
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「コックリさん、コックリさん。貴方はこの質問にNOと答えますか?」とか、まあなんかそういうラノベ。
霊術を使うためには、人魂を使って、複雑な幾何学模様の結界を描く必要がある。
で、結界を描く力を身につけるために主人公がした特訓の内容が、↓。
◇人魂を亀の形にして出し、いつでも次のことができるようにせよ。
・亀を、亀の頭が現在向いている方向に正確に1センチだけ進める。
・亀を動かし、亀が現在向いている方向に正確に1センチだけ線を引く。
・亀の向いている方向を、度数法で正確に1度だけ左右どちらかに回転させる。
・亀がいる場所に、同じ向きで新しい亀を作って正確に重ねる。
・他の亀に指示を出して動かすことができるような亀を作る。
・前の五つの動作をいくつかまとめて自動で行えるような亀を作る。
もうこれだけで自分は十二分に満足した。
ストーリーが全く面白くないとか、設定を出すだけで何も活かせてないとか、読んでる途中でn回は眠くなったとか、そんなのはまあ些細なことよね。
耳刈ネルリシリーズ(ファミ通文庫)
- 作者: 石川博品,うき
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/01/30
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鬼才あらわる。そんな感じ。
舞台とかキャラとか設定とかストーリーとか、そもそも物語をろくに説明する気がない。
それでいて展開も違和感バリバリなのに、けど面白いんだから凄いとしか言いようがない。
色々と前衛的な作品なのに、文学的な高尚さなんかは微塵もなくて、あくまで若者向けエンターテイメントの枠に収まっている。でもラノベとしてはすげぇ革新的に見えた。
内容云々の以前に、文体の段階で激しく読者を選びそうな1本。地の文で嘘しかつかない主人公ナイス。
正直、これの良さをうまく言葉で説明できる気がしない、謎な名作。
まったくもってオススメできない、でもオススメ。そんな感じ。
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!(ファミ通文庫)
- 作者: 田尾典丈,有河サトル
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/01/30
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2巻にて、過剰不足問題(※)のテンプレートみたいな状況が出てくるんだけど、それの解決方法がちょっと巧かった。そういえばそんな設定あったなー、的な意味で。
いや、まあ、1巻を読んでから半年以上空いてたせいで記憶から抜けてただけですが。
(※)
『A国では野菜が過剰にとれすぎて困っています。B国では野菜が不足していて困っています。A国とB国は隣り合っています。どうしたらいいでしょう?』
的な、「困難な問題は分割して小問題に落とすのが定番手法だけど、分割することで問題が解けなくこともあるから注意しようね」な問題。A国単体で考えても決して解けない。
ラノベなり少年漫画なりで、1つだけでも厄介な困難が2つ以上セットで襲いかかってきたときは大体これ。解決時に2倍のカタルシスが得られる一方で、読者に先の展開を読まれやすいという欠点がある。
あと、「過剰不足問題」という名称は今自分が適当につけた。
空色パンデミック(ファミ通文庫)
- 作者: 本田誠,庭
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/01/30
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空から空想病少女が落ちてこないかな。
エピローグ直後に、誰にでも予測できる見え見えのどんでん返しがあって、それを越えて油断しているところにラスト6行の第2のどんでん返しがあって、さらに実は本編全体を通じて第3のどんでん返しが仕掛けられている、そんな作品。
第3の仕掛けは普通にスルーしちゃう人もいるんじゃなかろうか。
……てか、P.189の日焼けの描写は○○が○○してるってことでいいんだよね?
人類は衰退しました(ガガガ文庫)
- 作者: 田中ロミオ,山崎透
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/05/24
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ぶどう、ひとつぶどう!
3巻の謎のテコ入れは失敗に終わったようで、すっかり元通りの最新5巻。
全体的に超大好きなシリーズの1つ。
妖精さんはライトノベル史上最強の萌えキャラ。異論は認めない。
僕は友達が少ない(MF文庫J)
- 作者: 平坂読,ブリキ
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/08/21
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残念の残念による残念のためのライトノベル(←誤訳)。
自分は、密室劇が大好きです。
自分は、コメディが大好きです。
⇒自分は、ワンルーム・コメディが大好きでないわけがない。
月見月理解の探偵殺人(GA文庫)
- 作者: 明月千里,mebae
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2009/12/15
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人狼BBSを題材にした作品。でも人狼BBSはあんま話に絡んでこない。
それはそうと、ドラゴンマガジン2010年5月号の本書の紹介欄に
「最後の1ページには鮮やかな転倒が仕掛けられており、小説としてのカタルシスもきちんと受け取ることができる。」
と書かれているにも関わらず、別に何の転倒も仕掛けられていないことこそが本作最大の転倒。
まあそれだけ。話は微妙。
神さまのいない日曜日(ファンタジア文庫)
- 作者: 入江君人,茨乃
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2010/01/20
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3年ぶりのファンタジア大賞“大賞”受賞作。墓守の少女の物語。2010年1月25日初版発行。
なんだけど、6年ぶりのスニーカー大賞“大賞”受賞作『シュガーダーク』が、これより1ヶ月前の2009年12月1日にすでに発売されてて、さらにそれが墓守の少年の物語だったもんだから完全に存在を喰われていた。
当時は、どこ見てもシュガーダーク一色でかなり可哀想だった。恵まれないアイに愛の手を。
そりゃあ、
「『戦鬼-イクサオニ―』以来、3年ぶりのファンタジア大賞“大賞”受賞作!!」
「『涼宮ハルヒの憂鬱』以来、6年ぶりのスニーカー大賞“大賞”受賞作!!」
じゃ、どっちがキャッチーかは火を見るより明らかですが。
普通に心温まるいい話ですよ。自分はシュガーダークより断然好み。
夏海紗音と不思議な世界(ファンタジア文庫)
- 作者: 直江ヒロト,水沢深森
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2010/01/20
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もう、辟易しちゃう!
なんというか、こう、わりと貴重な児童文学な感じのライトノベル。
とは言っても『時載りリンネ!』なんかとはまた全然違って、「王さまシリーズ」とか「おひめさまシリーズ」とか「かいぞくポケットシリーズ」とか、そっち寄り。
そういうのが昔好きだった人は、きっとノスタルジーに浸れる1本。
20歳になっても、これを読んで「ストーリーは予想を裏切り、最後まで一気に読んだ」とか平然とコメントできるような、僕はそんな綺麗な心の持ち主でいたかったです(半ば本気の口調で)。
生徒会の一存シリーズ(ファンタジア文庫)
生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 葵せきな,狗神煌
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/01/19
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現実で流行っている作品を『生徒会の一存』でネタにしている? いいや、それは因果関係が逆なんだ。実は、『生徒会の一存』こそが流行を作っていて、ここでネタにした作品こそが後になってから現実で流行しているのだよ!
え? 明らかに生徒会の発売の方が遅いって? それは違うよ。だって『生徒会の一存』シリーズはもうとっくに全巻書き終わっていて、それをちまちま小出しにして発売しているだけだからね。だから、実はこっちで書いた方が先なわけ。
↑の理屈はそこらのバカミスよりよっぽどバカミスらしいと思うのは自分だけだろうか。
(分かりやすさ重視のため、多少本編の設定をねじ曲げて書いています)
というわけで、作中にミステリっぽいギミックを仕込むと、ほぼ確実に「バレバレ」か「ロジック破綻」か「そこでその仕掛けをやる意味がわからない」かの3択になることに定評のあるセッキーナ。
↑の理屈も、きちんと本編読んだ上で適当にやれば矛盾が示せてロジック破綻に持ち込める。いろんなやり方があって面白い。
RPG W(・∀・)RLD(ファンタジア文庫)
RPG W(・∀・)RLD1 ―ろーぷれ・わーるど― (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 吉村夜,てんまそ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2009/04/20
- メディア: 文庫
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ユーゴの手が(警察)手帳の表紙をつまみ、ゆっくりと左へめくる。
(2巻P.117より)
↑の文章を何の違和感も覚えずに読んで、重要な伏線を華麗にスルーした自分は、もうだめかもわからんね。
穴掘って埋まりたいレベルの赤恥。自戒の意味も込めてここに記載。
蒼穹のカルマ(ファンタジア文庫)
- 作者: 橘公司,森沢晴行
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2009/01/20
- メディア: 文庫
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あれ? 槙奈って二丁拳銃使いじゃなかったっけ?
……うむ。どうやら記憶が混線を起こしているようだ。
読者の想像の斜め上を行くことに命を懸けている本作。でも多分ゾンビの方が売れてる。
ファンタジア文庫の特色までもを利用して読者を欺きにくる本作。でも多分ゾンビの方が売れてる。
このラノ2010では、川原先生を抜いてまさかのベスト10入りな本作。でも多分ゾンビの方が売れてる。
ふつーにおもろい。でも多分ゾンビの方が売れてる。
というわけで、2008年のファンタジア大賞受賞作は、
『これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です』
『蒼穹のカルマ1』
が書店に並んでいたときに、イロモノ好きはゾンビを買って後悔し、王道空戦ファンタジー好きはカルマを買って後悔するという、誰も得しない極悪コンボ。
だってさ、この2冊が並んでいて、まさかカルマの方が遥かにイロモノだなんて、普通思わないじゃん!