√2が無理数であることの証明



√2が有理数であると仮定する。
√2=a/bとおく(a,bは整数、b≠0、aとbは互いに素)。
2b^2=a^2(★)
a^2は偶数。
aは偶数。
a^2は4の倍数。
b^2は偶数。
bは偶数。
aとbが互いに素であることに矛盾。■


たいていの数学の教科書には、この証明が載っているはず。


で、これ、(★)の両辺を素因数分解したときに現れる2の個数の偶奇に注目すれば一発で矛盾が導けて、そのうえaとbは互いに素なんていう忘れやすい(らしい)仮定も一切使わなくていいのに、どうして面倒くさい方の証明が採用されているのか、最初に見たときからちょっと疑問でした。


が、冷静に考えてみると、「有理数をa/bで表すとき、aとbは互いに素だとおける」ことを学ばせるという意味で、こっちの証明の方が学習効果が高いんですね。氷解。


でもそうなると、aとbは互いに素という仮定をおかずに上の議論を繰り返せば、背理法と無限降下法が同時に学べて無駄がないような気が